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FCGグループのニュースレターをお届けします。

FCG 中華圏 ニュースレター(No.168)

2022年08月01日中華圏

北京・蘇州・上海・成都・広州・深圳

 

社会保険料の納付猶予政策の範囲拡大について

新型コロナウィルスの感染拡大により財政状況が困難に陥っている企業に対して、人的社会保障部、国家発展改革委員会、財政部、国家税務総局は2022531日、「社会保険料の段階的な納付猶予政策範囲等の問題に関する通知(人社部発[2022]31号、以下31号通知)」を公表しました。

具体的には、特に困難に陥っていると考えられる飲食業、小売業、観光業、民間航空業、道路・水路・鉄道等の輸送業に加え、新たに17業種[1]を対象範囲に含めることとしました。31号通知の主な内容は以下のとおりです。

 

1. 実施対象範囲業種の拡大

納付猶予政策の実施対象となる業種範囲を拡大する。飲食業、小売業、観光業、民間航空業、高道路・水路・鉄道等輸送業の特に困難に陥っている5つの業種に対する3項目[2]の社会保険料の段階的な納付猶予政策の実施を基本とし、新型コロナウィルスの影響を大きく受けているサプライチェーン、生産経営が困難な企業を中心に、さらに実施対象の範囲を拡大する。納付猶予拡大の業種に属する企業は、3項目の社会保険料の会社負担分について納付猶予を申請することが可能となる。そのうち、養老保険料の納付猶予期間は2022年末まで、労災保険、失業保険の納付猶予期間は1年以内となる。既存の5つの業種についても、養老保険の納付猶予期間は2022年末までとなる。なお納付猶予期間においては、滞納金は発生しない。

 

2. 中小零細企業なども申請可能

新型コロナウィルスの大きな影響を受け、生産経営が困難な中小零細企業についても納付猶予政策の実施対象とする。新型コロナウィルスの影響が深刻な地域で、生産経営が一時的に困難となったすべての中小零細企業、または事業単位方式で社会保険に加入する個人事業主は、3項目の社会保険料の会社負担につき納付猶予を申請することを可能とする。納付猶予期間は2022年末までであり、納付猶予期間において滞納金は発生しない。企業従業員基本養老保険料に加入する事業単位または社会団体、基金、社会サービス機構、弁護士事務所、会計士事務所等の社会組織に対しても同様に実施する。

 

3. 雇用の安定化による優遇政策

雇用の安定に向けた雇用保険の役割をさらに発揮する。具体的には、大型企業の雇用安定還付率を30%から50%まで引き上げる。就職維持訓練補助金の範囲も拡大し、中高リスク地区における中小零細企業に限らず、大型企業についても対象に追加する。各省(自治区、直轄市を含む)は、新型コロナウィルスの影響の程度及び基金の残高状況を鑑みながら、中高リスクでない地区における飲食業、小売業、観光業、民間航空業、道路・水路・鉄道等の輸送業の5業種に属する企業を対象に追加することが可能となる。上記2つの政策の実施要件及び実施期間は「失業保険料による雇用安定と技能向上に関する通知」(人事社会保障部 〔202223号)と同一である。また、大学新卒者を採用し労働契約を締結した企業に対しては、失業保険に加入することを前提に、1人当たり1,500元を超えない一時的な雇用拡大補助金を支給する。具体的な補助額は各省が決定し、一括雇用補助政策の適用を同時に受けることはできない。実施期間は2022年末までとする。

 

今回の社会保険の納付猶予通知は納付免除ではなく、あくまで納付期限の延長であるため、申請する企業に関しては資金繰り及び納付漏れについてご留意下さい。

 

[1] 農業・⾷品加⼯業、紡織業、アパレル・服飾業、製紙・紙製品業、印刷・記録メディア複製業、医薬品製造業、化学繊維製造業、ゴム・プラスチック製品業、汎⽤設備製造業、⾃動⾞製造業、鉄道・船舶・航空宇宙・その他運輸設備製造業、計器・メーター製造業、社会事業、ラジオ・テレビ・映画・⾳響制作業、⽂化芸術業、スポーツ業界、娯楽業の17業種。

[2] 養老保険、労災保険、失業保険の3項目。

 


香港

 

法人税申告書の提出期限の延長

 

1. Code Dの法人に関する法人税申告期限の再延長

香港税務局は202281日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、Code D(決算日が12月)の法人の2021/22年度の法人税の申告期限を以下の通りに再延長すると発表しました。2022年3月に本来の申告期限である8月15日から831日までの申告期限の延長を発表していましたが、最近の新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、さらに0.5か月の延長を発表したものとなります。 

香港税務局は、申告期限は延期したものの、できる限り早めに申告書を提出することを勧めています。

FCG中華圏ニュースレターNo168香港①

 

2. 香港の入境時制限について

1) 隔離期間短縮の検討

2022年7月1日に発足した李家超(ジョン・リー)行政長官が率いる香港の新政権は、海外からの入境者に課す指定ホテルでの強制検疫を現行の7日間から5日間に短縮することを検討していると香港メディアが伝えました。ホテルでの隔離後、2日間の自宅待機を求める方式に変更する案が有力とされています。

自宅待機中も行動確認用の電子リストバンドを装着することになるとみられ、実質的な隔離の総日数は現在と変わりませんが、指定ホテルでの隔離期間が短縮になることから、入境者の精神的負担は軽減されます。他にも、指定ホテルでの隔離を3日、自宅待機を4日とする「3+4」方式を求める声も上がっています。

2) 11月までにホテル隔離が免除となる可能性

香港政府は、2022年11月に香港で開催されるグローバル銀行サミットに間に合うように、香港入境時のホテル隔離の免除を条件付きでおこなう可能性があると伝えました。現時点ではPCR検査を必須とし、入境者の行動管理システムの開発が完了すれば、ホテル隔離から自宅隔離や自己観察へと移行できると考えているようです。

香港で開催される銀行サミットとは、香港金融管理局と財務長官が主催する世界中の金融幹部100人以上を招き入れ、金融政策などへの評価やフィードバックを得るために開催される銀行サミットとなります。開催の時点で入境隔離が続いていれば世界の金融業界幹部の参加意欲が削がれ、国際金融都市のメンツがつぶれる事態を招く恐れもあることから、香港政府としては11月までに隔離撤廃を実現させたい考えのようです。

 

 


台湾

 

・感染者・死亡者速報通知(2022年8月1日付)

FCG中華圏ニュースレターNo168台湾①

 

 

【台湾での新型コロナウィルス感染・対応状況】

台湾では、感染者数が一時は9万人ほどにまで増加しましたが、6月をピークに徐々に減少をはじめ、8月1日時点での一日の感染者数は2万人前後となっています。現時点で台湾政府は現状の対策を継続するとの見解を取っています。

 

【台北駐日經濟文化代表處でのビザ申請予約について】

8月より代表処でのビザ申請の予約について、月~木曜日の間のみ、先着60組のみという限定付きで予約が不要となりました。

 

【台湾渡航時の陰性証明について】

7月14日より台湾人または有効な居留証を所持している外国人に限り、台湾に入国する際に求められていたPCR検査の陰性証明が不要となりました。有効な居留証を持たず、出張等を目的として停留ビザを取得し渡航する場合は、引き続き「搭乗日含まず2日以內」に検査した陰性証明が必要となります。

 

【台湾出張中に新型コロナに感染した場合について(先月から更新)】

先月号同様、日本から台湾に来る出張者が増えている中、台湾滞在中に新型コロナウィルスに感染し、隔離を余儀なくされ、停留ビザの期限内に日本に帰国できないケースが一部で見られます。その場合、以下の2通りの対応方法があります。

● 移民署にてビザ延長対応依頼

移民署の見解では、PCR検査の陽性反応が出た場合、隔離期間7日+自主健康管理期間7日+予備期間5日の合計19日間はやむを得ない事情として、ビザ期間を超えていても、台湾滞在が認められるとの見解を出しています。そのため、停留ビザの期間内に出国できない可能性がある場合は、移民署にて事情説明を行い、パスポートに期限延長を示す日付押印対応を行ってもらう方法があります。

しかし、陽性反応が出続けてしまい、この19日間の期間内での出国ですらできないケースが見られます。その場合も同様に移民署に個別に事情を説明し、さらなる期間の延長を交渉する必要がありますが、担当者により見解が分かれる可能性があるため、確実ではありません。

● 日本台湾交流協会にて領事レター発行

日本台湾交流協会にて、陽性でありながらも無症状、またはすでに症状が回復しており、他者に感染させるリスクが低いことを条件として、領事レターを発行してもらうことで、陽性であっても飛行機への搭乗が認められる可能性があります。

<申請に必要な書類>

PCR検査の陽性証明書

・医療機関による回復証明書(診断書)英文

 「無症状で、他者に感染させるリスクが低く、渡航は問題ない」、「既に新型コロナから回復した」といった内容が記載されている必要あり。

・パスポートコピー

・搭乗予定のフライト情報(日時、発着空港、航空会社、便名)

領事レターの発行には日数が必要なため、搭乗日数まで余裕を見ておく必要があります。また、入手できたとしても必ずしも飛行機への搭乗が認められるわけではなく、各航空会社の判断に委ねられているため、搭乗予定の航空会社に事前に確認を行っておく必要があります。

 

上記のような方法はあるものの、日本政府が日本入国の条件にPCR検査の陰性証明書を指定している現状においては、予定していたスケジュールで帰れないリスクや、想定していない滞在費用、航空券の取り直しなど追加費用が発生するリスクがあります。さらには停留ビザの期限ぎりぎりまでの台湾滞在はなるべく避けた方がよいと言えるでしょう。

 

【ノービザ滞在の再延長措置について】

2022年77日に内政部移民署は2020321日以前に台湾に合法的に入境し、滞在期間が180日を超える場合は、30日間の滞在期間延長(25回目)を発表しました。延長には特段の手続きは不要であり、自動で延長されます。これにより既に台湾にいながら本来の滞在期間が過ぎてしまっていた外国人は、引き続き台湾滞在が可能です。ノービザ延長措置で滞在している日本人は自身がいつまで滞在可能か再度確認することをお勧めします。

 


 

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