Newsletter of FCG Group.

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Friday February 20th, 2026Indonesia
KBLI2025:制度刷新しつつ事業許可は維持
―経営層が押さえるべき本質―
インドネシアでは、統計庁規則2025年第7号に基づき、KBLI 2020からKBLI 2025への移行が正式に実施された。KBLI(事業活動分類コード)は許認可や統計の基礎となる分類体系であり、今回の改定により、既存の許認可の有効性やOSS(統合型オンライン事業許認可システム)への影響を懸念する声も上がっている。
もっとも、投資省(BKPM)はKBLI2025への移行が既存の事業許可を失効させるものではないと明確に説明している。KBLI 2020に基づき発行された許認可は、事業内容に変更がない限り引き続き有効であり、本改定は分類精度の向上を目的とした制度上の整理と位置付けられている。
現時点でKBLI更新は必要か
実務的な結論として、多くの企業において直ちに対応する必要はない
BKPMは、KBLI改定のみを理由として定款変更や許認可修正を行う必要はないと明言している。KBLI2025への適用は、以下のような企業ライフサイクル上のイベントに応じて段階的に反映される見込みである。
・許認可の更新
・事業内容の変更
・組織再編
・OSS上での各種届出対応
これらの局面において、システム側で新分類への整合が図られる仕組みとなっている。それまではKBLI2020を継続使用しても法的な問題は生じない。この「段階的移行」アプローチは、制度変更に伴う事務負担を最小限に抑え、事業継続性を優先する実務的配慮といえる。
実務上の鍵となるシステム連携
見落とされがちな論点として、今回の制度移行は単なる法改正にとどまらず、行政システム間の連携という側面も有している。KBLI 2025の本格運用は、OSSと法務人権省(AHU)データベースとの連携状況に依存する。すなわち、制度上は移行可能であっても、行政システム間の同期が整わなければ、実務上の反映が進まない可能性がある。この点において、移行タイミングは必ずしも企業側の意思だけで決定できるものではない。
経営視点での示唆
本改訂は短期的には非破壊的な制度改定である一方、中長期的には一定の戦略的示唆を含んでいる。
✓ 第一に、今後の新規許認可や事業拡張はKBLI2025を前提に整理される可能性が高い。新規参入や事業多角化を検討する企業は、新分類との対応関係を早期に把握しておく必要がある。
✓ 第二に、KBLIはOSS上のリスク分類や許認可要件の基礎データとして機能している。分類の精緻化により、将来的な規制評価の枠組みに影響が及ぶ可能性も否定できない。
✓ 第三に、M&Aや事業再編を検討する企業にとっては、各事業ラインが新体系上でどのように位置付けられるかを事前に整理しておくことが重要となる。
✓ 第四に、AHU・OSS・実態事業の不整合は、制度高度化に伴い顕在化しやすくなる点にも留意が必要である。
まとめ
KBLI2025は、規制強化というよりも分類体系の近代化と捉えるべき改定である。
既存許認可は引き続き有効であり、ただちに変更対応が求められているわけではない。実務上の移行は、許認可更新や事業変更といった自然なタイミングで段階的に進む見込みである。
もっとも、本改定は将来的な許認可戦略や事業構造に影響を及ぼし得る「静かな制度変化」ともいえる。形式的な対応を急ぐ必要はないが、新分類との対応関係を早期に整理しておくことが、将来的な制度対応の円滑化につながるであろう。
言い換えれば、緊急性は低いものの、看過すべき改定ではない。
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