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FCG インドネシア ニュースレター(2025年11月26日)

2025年11月28日インドネシア

インドネシアにおける労働関連ライセンス制度の強化:Permenaker 14/2025 が 企業 に及ぼす影響

 

インドネシア政府は、労働大臣規則2025年 第14号(Permenaker 14/2025)の施行により、政府規則2025年 第28号(PP 28/2025) に基づくリスクベース型許認可制度を労働分野において本格的に導入した。これにより、外国資本企業(PT PMA)が従事するアウトソーシング、職業訓練、人材配置、そして K3(Keselamatan dan Kesehatan Kerja=労働安全衛生) に関連する事業分野において、より精緻化・デジタル化された、実効性の高いコンプライアンス環境が整備されることとなったのである。

 

新たなライセンス構造

本大臣規則は、労働分野における各事業活動について、事業活動基準に基づく運用へと転換するものである。 許認可は単なる取得ではなく、OSS(Online Single Submission/インドネシア政府の統合許認可プラットフォーム) を通じた継続的な義務履行を前提とする。 許認可、報告、監督、制裁の一連のプロセスはすべて OSS に集約される。PT PMA については、OSS が大臣に代わり許認可を発給し、最低投資額および最低資本額を満たさない場合には制裁対象となる点が重要である。

 

 

技術的・運用面での高度な要件

特に以下の事業区分では、より厳格な基準が課される。

・KBLI 71202(K3 ラボ検査):ISO 17025 認定の保有が必須。

・KBLI 33121(K3 技術:製作・保守・修理・据付):認定された K3 専門家および K3 技術要員の配置、標準作業手順書(SOP)の整備等が義務化。

アウトソーシング事業者:K3 基準の実施、契約書の登録、企業情報の OSS への即時反映が求められる。

すなわち許認可とは 、文書化され、検証可能で、追跡可能な運用プロセスそのものを意味する。人事・K3・内部統制が脆弱な企業ほど、その影響を即座に受けることになる。

 

 

監督およびコンプライアンス評価

本規則は、定期(年次)監督と 随時監督(インシデンタル監査) を正式に制度化しており、いずれも OSS を通じて実施される。各監査結果は、sangat baik(非常に良好)/baik(良好)/kurang baik(やや不良)/tidak baik(不良)の4区分で評価され、各監査結果が企業のコンプライアンス評価として可視化される。

随時監督の契機としては、住民からの申告、行政上の必要性、企業からの申請、許認可義務違反の兆候、さらには投資実行に関する不整合まで幅広く想定されている。

事業停止状態の PT PMA や報告内容に不整合がある企業には、迅速なフォローアップが行われる仕組みである。

 

 

制裁体系の高度化

制裁措置は明確かつ段階的に構成されている。

1.書面警告:最大 3 回

2.事業活動の一時停止

3.リスクベース許認可の取消し

一時停止期間中は、企業の事業活動が制限され、OSS 上でのコーポレートアクションも制限される。
許認可が取り消された場合は、NIB(事業者番号) が無効化され、OSS へのアクセス権が自動的に停止される。再申請は 1 年経過後でなければ認められない。

制裁情報は OSS に記録され、省庁および地方政府間で共有されるため、コンプライアンス状況は完全に可視化される。

 

 

まとめ

Permenaker 14/2025 は、インドネシアの労働許認可制度を 予見可能性は高いものの、より明確に厳格なガバナンス体制へと移行させる規則である。 PT PMA にとって、コンプライアンスは一過性ではなく、継続的・文書化・OSS 連動型の管理プロセスへと再定義されたことを意味する。 人事・K3・内部報告制度の強化は、許認可維持にとどまらず、企業の事業継続性そのものを左右する重要な要素となっている。

 

 


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【PDF】FCGインドネシアニュースレターNo.30